Maybankの2024年度第1四半期(1Q FY2024)の決算は、前年同期と比較して非常に良好な結果となっています。
マラヤンバンキング(Maybank)
2024年度第1四半期の決算を要約前年同期比で純利益が9.8%増加し収益も19.8%増⤴️
貸出と預金も成長し、資本および流動性は堅調。
総じて良好な結果だった。次回、配当の発表に期待します😇
— 小さなだゴン (@small_dagon) May 24, 2024
以下に詳細をまとめます。
総括
Maybankは2024年度第1四半期において、主要な財務指標で前年同期を上回る成果を上げました。
純利益は9.8%増加し、24億9,000万リンギットに達しました。
また、税引前利益(PBT)は12.6%増の34億4,000万リンギットとなり、営業収益は19.8%増加して75億8,000万リンギットに達しました。
この成長は、特に非金利収益(NOII)の79.2%増加によるものであり、コアフィーの17.3%増加や投資・取引収益の増加が大きく寄与しています。
営業収益の詳細
純金利収入は前年同期の48億リンギットから48億4,000万リンギットに増加し、非金利収益は27億4,000万リンギットに達しました。
これにより、営業収益全体が19.8%増加しました。
費用と信用コスト
オーバーヘッドコストは前年同期の3億500万リンギットから3億6,600万リンギットに増加しました。
これは、業務の拡大とともに増加した費用を反映しています。
また、純損失引当金は前年同期の2億9,290万リンギットから5億4,430万リンギットに増加しましたが、これは多くの銀行が経験している市場の不確実性に対応したものです。
貸出と預金の成長
グループ全体の貸出残高は11.2%増加し、主要市場(マレーシア、シンガポール、インドネシア)での成長を反映しています。
特に、マレーシアでは8.2%、シンガポールでは12.2%、インドネシアでは13.6%の増加を記録しました。
一方、預金も増加しており、インドネシアで13.1%、シンガポールで9.8%、マレーシアで6.2%の増加を示しました。
資本および流動性の強さ
Maybankの資本および流動性の強さは引き続き堅固です。
コモンエクイティティア1(CET1)資本比率は14.87%、総資本比率は18.21%となっています。
また、流動性カバレッジ比率(LCR)は127.2%で、健全な流動性リスク指標を示しています。
持続可能性の取り組み
Maybankは持続可能なファイナンスの目標を達成しており、2025年までに800億リンギットを動員する目標に対し、累計で74億3,300万リンギットを達成しています。
この取り組みは、銀行が持続可能な成長を追求していることを示しています。
部門別業績
- グループコミュニティファイナンシャルサービス(GCFS):
- 営業収益は前年同期比12.4%増の44.1億リンギット。
- 営業利益は17.5億リンギットから17.4億リンギットに増加。
- 非金利収益は22.3%増加。
- 純資金ベースの収益は前年同期比9.6%増加。
- グループグローバルバンキング(GGB):
- 税引前利益は前年同期比17.0%増の16.0億リンギット。
- 営業収益は26.1%増の26.6億リンギット。
- 主要な収益源は72.7%増の手数料ベースの収益。
- イスラム銀行事業:
- 総収益は前年同期比18.3%増の21.0億リンギット。
- 税引前利益は前年同期の9.25億リンギットから8.19億リンギットへ減少。
- マレーシアにおけるイスラム融資は11%増加。
- 保険およびタカフル事業:
- 税引前利益は前年同期比52.5%増の3.65億リンギット。
- 営業収益は61.7%増の4.26億リンギット。
配当について
Maybankは40%から60%の配当支払い方針を維持し、株主へのリターンを最適化するために現金配当を重視しています。
このことから、Maybankは株主に対して一貫したリターンを提供することに努めていると言えます。
結論
Maybankの2024年度第1四半期の決算は、前年同期比で多くの指標が改善されており、全体として非常に良好な結果となっています。
収益の増加、貸出と預金の成長、資本および流動性の強さは、銀行が持続可能な成長を続けていることを示しており、株主にとっても良好なニュースですね。
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